最近ニュースで「ハブ毛がなくなる!」という記事を見かけました。
しかし「ハブ毛」って何の事かわかりますか?
私は全然ピンと来ませんでした。
そんな「ハブ毛」について紹介して行きます。


ハブ毛の意味。どういったときにつける?

そもそもハブ毛は自転車に付けるものです。
車軸に付いている細長いカラフルなたわしを輪っかにしたアレです。
これでピンと来たでしょうか?

そして、ハブ毛の役目ですが「車軸の汚れ落とし」です。

どんな効果ある?

車軸が回転することでハブ毛のブラシと擦れます。
これで車軸をきれいに掃除するという役目があります。
車軸に付いた汚れが万が一車軸の中に入り込み、中の部品の摩耗、劣化を早める恐れがあるため、いつもきれいにしておこうという狙いがあったようです。
自転車で走るだけで車軸をきれいにしてくれるってスゴイ発想だと思います。

あとは装飾。鮮やかなレインボーカラーのハブ毛などもあり、車軸のワンポイントアクセサリーの役目もあったようです。

最近、つけられなくなってきた理由とは?

確かに私も昔はハブ毛を付けている自転車をよく目にしました。
しかし自分で買った記憶はありませんし、最近はほとんどありません。

実はハブ毛は自転車屋さんが「お客様への自転車購入時のサービス」で付けていたそうです。

自転車は近年ロードバイクのように高級なモデルが販売される一方でホームセンターや通販などでは格安な自転車を購入することができます。
こういった格安な自転車を購入できるおかげで、こまめなメンテナンスで自転車を長持ちさせるという必要性も薄らいできています。

そもそもハブ毛が自転車に付けられ始めたのは1970年代。当時自転車はモデルにこだわらなくても今ほど安易に購入できるものではありません。
なので、自転車はこまめにメンテナンスし少しでも長く乗るようにせざるを得なかったのです。
今と違い、修理する方が買うより安上がりな時代でしたから。
このため、自転車屋さんは折角購入してくれた自転車をお客様に永く愛用してもらおうと思い、ハブ毛をサービスで付け始めたそうです。

しかし時代は変わり、前述のように自転車も安く買える時代になりました。
町の自転車屋さんもどんどん減り、自転車をホームセンターで買うなんて事も当たり前になっています。
このような時代の変化に伴い、自転車にハブ毛を付けて長持ちさせるという事をしなくなりました。
このためハブ毛の需要が減っているという状況が発生するに至ったようです。

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ハブ毛のこれからとは?

事実、国内でハブ毛を製造、販売するメーカーは数えるほどしかありません。
中には手持ちの材料がなくなり次第生産終了すると言ったメーカーもあります。
となると購入するという事は今後難しくなってくる事が容易に想像できます。

ではハブ毛はこのまま廃れ、消えていく運命なのでしょうか?
後は自作するという方法もあります。

革ひもを使って輪っかを作り、自転車に装着している人もいます。
革であれば汚れを吸着してくれるのでハブ毛とは言えないかもしれませんが汚れとりに十分効果を発揮することでしょう。

最後に。

今回いろいろ書きましたが、お伝えしたかったを以下にまとめます。

・ハブ毛には車軸の汚れとりの役目がある。
・1970年代に自転車屋さんのサービスで付けられ始めた。
・自転車の低価格化に伴い、廃れ始めた。
・現在製造しているメーカーも材料がなくなり次第製造中止となる運命。

最後に、私自身の想いです。
私自身、10年前にクロスバイクに出会い自転車にハマりました。
最長1日で約50km走破したこともあります。
また、自転車で様々な所に行きました。
どれもこれも、楽しい思い出です。
そういったいろいろな思い出を重ねていくと、自転車はただの道具ではなく自身の大事な相棒のように思えてきます。
ずっと永く乗りたいを思います。

物はいつか壊れます。
いつまでも永く使うのであればお手入れが必要です。
ハブ毛には「いつまでも使いたい」「永く乗りたい」と言った消費者のニーズに応える為の自転車屋さんの思いやりが込められていたのですね。



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