秋の夜長の意味

端的に言って、秋の夜長とはどのような意味なのでしょうか?

秋は、太陽が昇り落ちるまでの時間が四季の中でも最も短くなる季節です。つまり夜の時間が一番長い季節ということもできます。秋の夜長と言われるようになった理由はここにあると考えられます。秋の夜長は夜長の候とも呼ばれることがあります。

「候」とは、時節や季節を表す言葉であり、「夜長」とは、徐々に空きが深まって冬に近づきつつあることを表している言葉です。ですからこの言葉も秋が深まって夜が長く感じられるようになったということを示しているのです。
秋の夜長を使う時期はいつ頃のことを指しているのでしょうか?

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秋の夜長はいつからいつまで??

具体的にここからここというように決まりがあるわけではありません。
でも暦の上では秋分になる9月23日を過ぎると、それ以降夜が段々と長くなる季節に入り、冬至の12月22日頃に夜が最も長くなりますので、暦の上ではこの時期に当たると思われます。しかし、9月中旬頃はまだまだ残暑が厳しく秋というのは全く感じられないのが現実です。さらに突き詰めると11月7日頃に「立冬」を迎えますので、この時期に秋の夜長という表現を使うのは違和感を感じると思われます。

こう考えてみると秋の夜長を使える時期は限られた期間であることもわかります。それで、始まりとしては一般的には、夜に秋の虫の声が聞こえるようになったころや朝晩が涼しいと感じられるようになったころ、秋ならではの旬の食べ物が出始めるころを「秋の始まり」と言わていますので、そのぐらいの時期から11月上旬の間使うことが妥当であるといえます。

秋の夜長の使い方

秋の夜長を直接使うことは珍しく、言葉として用いる機会も少ないと思います。でも秋の雰囲気に合わせたり、少し表現を変えたりして用いてみると季節の味わいを出すことができると思います。先ほども触れましたように「夜長の候」や「秋涼の候」、「清秋の候」などを文章に取り入れて手紙を書くことができます。また「秋雨の折、皆様の健康をお祈りしています」「秋も色濃くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか」など気遣いが感じられる文章を作るのにも秋という季節が一役買ってくれます。季節のおかげで表現の幅も広がり、身近な人に気持ちを伝えたり報告する良い季節になります。

秋の夜長の過ごし方

秋の夜長の楽しみ方はそれぞれですが、単純に夜が長い分、少しゆっくりとした時間を過ごしやすいかもしれません。読書や映画鑑賞、ゆっくりと温泉につかることや、天気が良ければ月明りの下でお酒をたしなんだり、じっくりとその雰囲気を楽しむということも良いリフレッシュになります。

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秋の夜長に聴きたい曲・読みたい本

この時期聴きたい曲を挙げてみると、バラード系やクラシック系など少し落ち着いた曲が多いようです。そして懐メロを聴きたいという方もこの時期増えるようです。中でも人気なのが福山雅治さんやスピッツ、尾崎豊さん。女性だと竹内まりあさんや中島みゆきさん、宇多田ヒカルなど。しっとりした歌声が聴きたくなるのかもしれません。
秋の季節に、今までチャレンジしたかったけどできなかった本を読もうとする方も多くいらっしゃいます。源氏物語や坊ちゃんなど歴史的な文学本といったタイトルだけ知ってはいるけどなかなか手が出せなかった本や、映画やドラマで話題だったので原作を読んでみるというのもよいと思います。また推理小説も楽しむことができるでしょう。たくさんの伏線があって、読んでいく中でやっぱりそうだったという点と読んでいる自分が騙されてしまうという何重もの楽しみを得ることができます。

このような本は秋の読書にぴったりです。普段は本を読む時間がないという方も、秋の夜長を十分活用して読書の機会にされてみると良い時間を過ごすことができると思います。




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