腹心という言葉を使ったり、聞いたりすることはありますか?
日常生活において使う場面はさほどない人の方が多いのではないでしょうか。

しかし、近年テレビドラマで「腹心の友」という言葉が使われて以来、なんとなく「そういう言葉があるのか」程度に記憶に残っている人もいるでしょう。
なんとなく「親友」って意味だと理解していると思いますが、ではそもそも正しい意味の腹心とは?

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腹心の意味とは?

腹心とは、心から信頼できる人のことを指します。
また、心の奥底という意味もあります。要するに、どんな心の奥底の事も打ち明けて話せる信頼できる人の事です。

一体なぜ腹心というのでしょうか?

腹心の語源とは?

「腹」はそのままの意味でお腹の事です。大事な臓器が詰まった腹は体の大事な部分であり急所でもあります。
「心」とは「胸」の意味で心臓を指します。こちらも体の大事な部分です。
この体の要となる「腹」と「心」をさらけ出せる相手という意味で「腹心」というようになったのです。なんとなく犬がお腹を見せる行為を連想してしまいますが、動物にとって臓器は命そのものです。ある意味犬がお腹を見せるのも相手に対して「腹心」を表しているということでしょう。

では、この腹心を使った言葉を聞いたことはありますか?

最初の方で記した「腹心の友」以外に「腹心の部下」という言葉があります。どちらかと言えばこちらの方が主流であったようです。信頼できる部下のことをそう呼びます。部下はそう呼ばれるように、上司はそういう部下を作れるように頑張るのが理想です。

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腹心の類語

同じような言葉で、「右腕」「懐刀」があります。どちらも信頼している部下を指しますが、微妙にニュアンスが違います。
「右腕」というのは利き手が右腕ということから、最も信頼している有能な部下という意味です。
「懐刀」は懐の中に持っているお守りが転じて、仕事の極秘計画などを信頼して任せられる部下という意味です。
それに対して「腹心」とは深く信頼して心の底も見せられる部下という意味になります。どうでしょう、同じような意味ですが、「右腕」「懐刀」に比べて「腹心」は仕事だけではなく人としても信頼できるニュアンスを含んでいるように感じます。
しかし、どのように呼ばれても上司に信頼されている優秀な部下ということにかわりはありません。
さて、「腹心の友」「腹心の部下」という言葉はあっても「腹心の上司」という言葉は聞きません。意味だけ見ると目上の方に使っても間違ってはいないように感じますが、先ほどの犬の例えを思い返すと目上の方には使わない方が無難なようです。

以上は日常で使ったり、聞いたりする機会があるかもしれない言葉です。

腹心を使った言葉

中国の古典に「春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)」というものがあり、その中に腹心を使った言葉が出てきます。
一つは「腹心を布く(しく)」です。意味は思っていることを隠さずに打ち明けること。また、真心を示すとなっています。
そしてもう一つは「腹心之疾(ふくしんのしつ)」です。こちらは命に係わる危険な病の事です。また大きな災害や大きな障害の事も意味します。それが転じて手ごわい相手との意味もあるようです。
どちらも「腹」と「心(胸)」の意味は日本で使われているのと同じ意味です。なので一つ目の言葉は心の奥底を打ち明けるという意味と、二つ目の言葉は内臓と胸(心臓)は人にとって命にかかわる重要な部分、その部分の病気という意味です。

こうして見ると改めて「腹」(内臓)と「心」(心臓)は人にとっても動物にとっても大事な部分なのだと感じます。その体の重要な部分をさらけ出すほど信頼できる相手に出会えるのは幸せですね。でもその反対に「腹心の部下に裏切られる」と、かなりショックです。




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