まんじりともせずの意味

まんじりともせずの意味は、心の悩みや心配事がある為に一睡も出来ないこと。杞憂する状況に直面し寝ずに起きていること。うつらうつら眠ろうとするけれどすぐに目が覚めて寝付くことが出来ないこと。

心が捕らわれてしまい瞬きも出来ないほど見つめること。視線をそらすことが出来ずにじっと見つめるさま。

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まんじりともせずの語源

まんじりともせずは、眥や眦(どちらも、まなじりと読みます)から来ているという説があります。

眥や眦(まなじり)はどちらも同じ意味になり目尻のことを言います。また、大きく目を見開いて相手を見ると言う意味です。この眥(まなじり)と言う漢字は、司馬遷の「史記」の中で「范雎・蔡沢・睚眥之怨」(ハンショ・サイタク・ガイサイノエン)で見ることが出来ます。この、「睚眥」(ガイサイ)の眥(サイ)は、怒りながら相手を睨み付けるとか、わずかばかり目を開くと言う意味で瞳が開いた状態です。

「まんじりともせず」の意味は、何らかの原因で眠ることが出来ないとか視線をそらさず相手を見るという意味なので、こちらも瞳が開いた状態になります。「まんじりともせず」の語源は紀元前の中国だと思われます。史記は司馬遷によって中国前漢の武帝の時代に編集されて、紀元前91年頃に完成しましたので「まんじりともせず」の語源の眥(まなじり)という漢字はそれよりもっと以前にあった中国の古い漢字になります。漢字が日本に伝来したのは5世紀前後頃で「論語」や「千字文」の書物が朝鮮半島の百済から伝えらたと「古事記」や「日本書紀」の公式記録に於いて記述されています。

漢字が普及してい実際に使われるようにようになったのも5世紀前後くらいからだと言われていますが、この眥(まなじり)という漢字がいつ日本の国に入った来たかは謎です。「史記」の中に、この漢字があるということは事実で、眥(まなじり)という漢字は目に関する意味を含みながら数千年の歴史の紆余曲折を経て「まんじりともせず」という言葉に変化していったのではないかと思われます。

まんじりともせずの類語

類語は、眠れない事柄に関すること、物をしっかりと見るという言葉に関連してきます。

眠らないで朝を迎える・一睡もせずに徹夜する・睡眠不足になる・寝つきが悪い・寝苦しい夜を過ごす・不眠不休・眠れない・眠ることが出来ない・眠くならない・寝付けない・不安でいたたまれない・悩みから解放されない・じっと見つめる・まじまじと凝視する・しげしげと見る・視線が釘付けになる・しっかりと見つめる、などになります。

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まんじりともせずの正しい使い方

私は、一晩中まんじりともせずレストランの新メニューを考えました。

妻の出産が夜に始まったので、まんじりともせず母子の無事を祈りました。

小説の原稿の締め切り日が迫っているので、まんじりともせず一晩を過ごす事になりました。

私は、ベッドで横になったものの心配事が心をよぎりまんじりともせず朝を迎えました。

息子から車で早朝に帰郷すると連絡があり、まんじりともせずに待ちました。

父親の容態が急変して、親族一同が集まりまんじりともせず夜を過ごしました。

まんじりともせずの間違った使い方とは?

まんじりともせずは「動作のない状態」をイメージして使われる傾向にありますが、決してそうでは有りません。

電車が来るのをまんじりともせず待ちました。

新婦の父親の長いスピーチをまんじりともせず聞いていました。

コンサートチケットの購入のために、長い行列の中でまんじりともせず並んでいました。

満席中の料理店でまんじりともせず料理が来るのを待ちました。

温泉で、まんじりともせず湯ぶねに入っていました。

私は、白熱したバスケットボールの試合をまんじりともせず見ました。




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