ごもっともとは敬語?

「ごもっとも」というのは、「あなたの言う通りです」「同意します」といった意味をあらわす敬語です。
敬語の中でも丁寧語に分類され、相手に敬意を表すための丁寧な言い方だとされます。
ただし「同意します」という意味だけであるならば、「もっともです」というだけであっても成立します。
この上に「ご」を重ねることで、さらに丁寧な表現を目指すとともに、日本語としての語感をよくし、喋りやすく、また聞き取りやすくもしたのが「ごもっともです」という表現になります。

とはいえ、丁寧語に丁寧表現を二重に重ねた言葉ということから、近年では慇懃無礼な表現であると受け取られてしまうことも増えています。
過剰に格式ばった、心のこもっていない言葉だという解釈です。
この解釈は、「ごもっとも」が内包する意味合いや、使われがちな場面にも起因をしています。
相手の言葉をただ無条件に肯定し、賛美するというのは、実際にはただの生返事であったり、相手へ責任を丸投げするような意図が含まれていることが多いためでしょう。

果ては、「はいはい、あなた様の言われる通りでございますよ」といった茶化しのニュアンスだとか、「あんたがそう言うんなら、それで良いんじゃないですかね。俺はそう思ってないけどさ、反対するのも面倒だから、同意ってことにしといてください」などという、否定の本意すら、現在では読み取られるようになってしまいました。
前段のような使われ方が横行しすぎたためなのでしょうが、もはや敬意や同意の意味ですらなく、実質上、まるきり逆の意図を想起される危険性すらあるということです。

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ごもっともの漢字

なお、「ごもっともです」を漢字で表記する場合、「ご尤もです」という字を当てます。しばしば誤解をされますが、「ご最もです」とは書きません。
「最もです」とした場合、「それはとても優れた存在です」といったニュアンスになってしまい、相手の意見そのものを肯定する「尤も」の意図とは異なる表現です。ただし、そもそも現在は、このような形で「最もです」という表現を用いることがまずありませんから、「尤もです」の誤記ということ自体は伝わるでしょうが。
また「尤もです」という表記も、現在ではあまり一般的に通用する表現と言えません。特別に格式ばった文書でない限りは、「ごもっともです」と、かな表記に開いておくのが妥当でしょう。ただし慇懃無礼な物言いということを強調したい場面であるなら、「御尤もです」と、あえて小難しい漢字を当てる使い方も考えられます。

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ごもっともの意味とは?

ごもっともの意味としては、本来ならば最初に記したとおり、「あなたの言葉を全面的に支持します」という、深い敬意を込めた上での完全肯定を示す返答です。
しかし現在では実際的な使われ方や、ドラマ等で多用され刷り込まれてきたイメージから、「あ、はい。そうですね」程度の適当な生返事だとか、「お前の顔だけ立ててやるけど、俺は同意をしていない」などという、肯定とは正逆のニュアンスまでを読み取られるようになってしまっています。

相手がどのような意図を汲み取ってくるか分かりませんので、こと目上の相手に対してほど使いにくいという、困った表現になりつつあるといえるでしょう。
かといって、本来が敬語表現である以上、目下や同格の相手に使ったのでは、それこそただの皮肉になってしまいます。

二重敬語をやめ、「もっともです」とだけ答えればいいなどとも指摘されますが、言葉そのものに負の印象がついてしまっている以上、これも根本的な解決策にはなりません。
きちんと敬意を読み取ってくれるような相手でない限りは、「その通りですね」とか「同意します」などといった、誤認の余地が少ないだろう言葉に言い換えておくというのが、正しい処世術であるといえそうです。

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