「お金を稼ぎたい!」
そう思って、求人雑誌や町中の求人広告を巡り歩いている人も多いのではないでしょうか。
世の中にはいろいろな求人で溢れています。
その中で気になることが一つ。
「アルバイトとパートとの違いって何なの?」
短時間労働者であることは確か。
でも、いざ応募することを考えてみると、社会保険に加入しないといけないのか、有給は何日とれるのか、扶養の範囲内で働けるのかなど、気になることはたくさんあります。
社会的立場、収入、家族状況など、様々な状況に応じて気にしないといけないことも出てきます。
もしアルバイトとパートでそれらに違いがあったら困りますね。
今回は、社会保険・有給・扶養の観点から、アルバイトとパートの違いについて見ていきます。
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アルバイトとパートの法律上の違い
まず先に言っておきたいのは、アルバイトとパートで法律上の違いはないということです。
アルバイトとパートは、法律上はこう定義されています。
「一週間の所定労働時間が通常の労働者の一週間の所定労働時間に比べて短い労働者」
通常の労働者とは、主に正社員のことです。
それだけです。
この定義に当てはまれば、パートともアルバイトとも呼ぶことができるのです。
求人の違い
では、どのようにそれらは呼び分けられているのでしょうか。
一つは企業が求人時に定義づけをするためです。
企業が求人をする際には、雇用する期間、条件、年齢、職業などによって分けて求人をした方が有利です。
そのため、
例えば、
短期間の雇用を目的としている場合はアルバイト
長期間雇用する場合はパートとするなど、
企業ごとに独自にアルバイトとパートの定義づけをします。
そのうえで、求人上でアルバイトとパートの名称が分けられているのです。
あとは、例えば、「学生はアルバイト、主婦はパート」というような、世間でつけられたイメージ的な部分もあります。
いずれにせよ、アルバイトとパートとの法律上の違いはありません。
社会保険の違い
アルバイトとパートによって、社会保険の加入に関する違いはあるのでしょうか。
これもないです。
アルバイトでもパートでも、正社員の四分の三以上の労働時間・労働日数がある場合は社会保険の加入の対象になります。
例えば、正社員が週五日、八時間働く会社だったとします。
アルバイトで週一日、五時間働いた場合、社会保険の加入の対象にはなりません。
しかし、アルバイトで週四日、六時間働いた場合、社会保険の加入の対象になります。
パートの場合も同様です。
ただ、パートの方が雇用期間が長かったり、労働時間が長かったりすることが多いため、加入の対象となることは多いと思います。
有給の違い
これもありません。
どちらも有給はしっかりともらうことができるのです。
例えば、週に一日六か月間働けば、一日有給がもらえます。
同じ六か月間でも、週に四日働けば、七日の有給がもらえるのです。
これはアルバイトでもパートでも変わることはありません。
ただ、社会保険同様、雇用期間や労働時間が長いことの多いパートの方がもらえる傾向にあると思います。
扶養の違い
例えば、夫が正社員で働いていて、収入が少ない、もしくはない妻の場合、配偶者控除という仕組みで夫の所得税額を低くすることができます。
これが、扶養の範囲内であるということです。
ただ、配偶者控除を受け続けるには、妻の年収が103万円を超えない必要があります。
仮に103万円を少し超えたとしても、配偶者特別控除というものがあるため、急激に税額があがることはありませんが、
今度は141万円を超えると、税額が上がってしまいます。
また、同じ場合で妻の収入が少ない状態なら、妻は社会保険の被扶養者として加入することができます。
この場合、被扶養者である妻は、社会保険料が免除となります。
この仕組みを受け続けるのにも、妻の年収が130万円を越えない必要があります。
もし、130万円を超えた場合、妻は被扶養者から外されてしまい、社会保険料を支払う必要が生じてしまいます。
このように、扶養の範囲内であるには、「103万円の壁」、「130万円の壁」というものが存在します。
これらも、アルバイトとパートで違いが生じることはありません。
アルバイトでもパートでも雇用期間や勤務時間、給料などによって差が生じます。
まとめ
以上のことからわかるように、企業の雇用形態上の理由以外にアルバイトとパートの違いはほとんどありません。
なので、アルバイトとパートの名称だけで求人を見比べる必要はほとんどないでしょう。
ただ、その代わりに、給料、雇用期間、勤務時間、社会保険などについて、求人を念入りに調べておく必要があるでしょう。
そこを調べておかないと、社会保険に加入しないといけなかったり、有給をもらえなかったり、扶養の範囲内で働くことができなかったりする可能性があります。
収入や家族など、皆さんの状況に応じて適切な求人を探せるように、アルバイトやパートの名目上の違いだけでなく、様々な細かい雇用条件をしっかり見ておきましょう。
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