シクラメンはクリスマスやお歳暮のギフトとしても人気のある冬の代表的な鉢花です。

お花のバリエーションも多く毎年のように新しい品種が誕生するとても愛されている植物です。

シクラメンは花期が長く冬中楽しむことができ、さらに、上手に管理すれば夏を超えて翌冬も楽し むことができます。 本記事ではシクラメンの基礎知識や育て方、育てるのに適した環境やいい苗の選び方などを詳 しく解説していきます。

シクラメンを育てたいという方はぜひ参考にしてみてください。 また他にもシクラメンについての記事がありますのでよかったらこちらも合わせてご覧ください。

シクラメンの基礎知識

シクラメンとは

シクラメンの名前の由来はギリシア語の「キクロス(螺旋)」からきています。 これは原種シクラメンは種の周りに花茎がくるくると巻き付く様子から名付けられたそうです。

シクラメンは、球根で育つため高温になる夏場に休眠し、気温が下がると休眠から目覚めて花を 咲かせ生長していきます。

草丈は品種にもよりますが、10〜50㎝ほどに生長します。

シクラメンの品種は主に、豪華な印象のある室内園芸用のもの・ガーデンシクラメンとよばれる防 寒性のある品種・原種の3つがあります。

冬に多く出回る園芸品種のシクラメンやガーデンシクラメンは秋頃から暖かくなる4月頃まで花を 咲かせ鑑賞を楽しむことができます。

その後、徐々に水やりを控え乾燥させ休眠期に入ります。 夏は最小限の水やり、もしくは完全な水絶ちをして夏越しをさせます。

気温が下がってきた秋頃に植え替えを行い、水やりと肥料を再開するとまた冬から春にかけて生 長して開花を楽しむことができます。

室内用シクラメン

豪華で魅力的な大鉢のものからミニシクラメンという小型の品種までたくさんの品種があります。

白やピンクや赤が定番ですが、毎年のように新たな品種が発表され、たくさんの花の色や咲き方 があり非常にバリエーションが豊かです。

ガーデンシクラメン

耐寒性があるシクラメンで地植えや寄せ植えをすることができます。ただし、寒すぎてもうまく育た ないので地植えをするなら、極寒の雪国地方ではなく関東より南の地方が適しています。

植え付けを行うときは晩秋に行い、ある程度寒さに慣らしてから冬を迎えるのがいいでしょう。

原種シクラメン

原種は品種改良されていない野生種のことをいいます。花や葉が小ぶりで名前の由来のとおり、 種の周りに茎が螺旋状にくるくると巻き付きます。 品種によって開花の時期が異なり、春咲きのものから秋咲き、冬咲きのものがあります。

(シクラメン概要)

育てやすさ(園芸品種)★★★☆☆
開花期:10月~3月
植え替え期:9月~10月

別名:豚の饅頭(ブタノマンジュウ)
和名:カガリビバナ

科名:サクラソウ科
原産地:地中海地方

シクラメンを育てる環境

シクラメンは耐寒性があり寒さに強い植物ではあるものの、やはりある程度の暖かさがあること で花付きがよくなります。

地植えで育てたい場合は極寒の雪国地方ではなく、関東より南の暖かい地方のほうが適してい ます。 地植えで育てるのが難しい場合は鉢植えで育てるのがいいでしょう。

シクラメンは風通しのいい半日陰の場所を好みます。高温多湿に弱く、直射日光をあてると温度 が高くなってしまったり、湿気がカビや腐りの原因になるので気を付けましょう。

室内であれば、日当たりのいい窓辺におきましょう。(窓に近づけすぎると結露で湿気が発生する ので少しあけましょう)直射日光にならないようレースのカーテン越しや窓辺の近くにテーブルを おいて育てるのもいいですね。

気温は20℃前後が最も生長に適しているので15〜20℃くらいの環境がいいでしょう。 室内でも温度が5℃以下になるような環境はあまりよくありません。

風通しのいい場所を好みますが、冷暖房の風が直接あたりすぎるのは生長の妨げになるので避 けましょう。

シクラメンの苗の選び方

シクラメンの苗を購入するときのポイントです。 シクラメンは葉が球根を覆うように生えているのですが、球根部分である株元が傷んでいないか を確認しましょう。

葉の数や蕾が多い苗を選んでください。 屋外で育てたい場合は、耐寒性が強いガーデンシクラメンや原種シクラメンの苗がいいでしょう。

シクラメンを育てるために準備するもの

● 土(用土)
● 鉢(底面給水タイプのものでもOK)
● 鉢底石 ● 鉢底ネット

鉢は普通の鉢でも大丈夫ですが、シクラメンは底面給水タイプの鉢も推奨されています。 どちらの鉢でも使いやすい方で大丈夫です。

ただ、鉢の大きさはシクラメンのサイズに合ったものにしてください。 小さすぎると根がつまってしまいますし、大きすぎると蒸れやすく水はけも悪くなります。 シクラメンのサイズに適したサイズを選ぶようにしましょう。

ガーデニング初心者の方は、肥料が配合されているシクラメン用に適した土を使うのもおすすめ です。 鉢底石やネットは使いまわしのものでも大丈夫ですが、病気の原因にならないように再利用する 場合は一度水で洗ってから使うようにしましょう。

シクラメンの育て方

●鉢植えで育てる場合 耐寒性の弱い園芸種は室内で鉢を使って育てます。 鉢であれば日当たりのいい場所に移動させたり、日にあたる向きを変えたり、湿度や温度などの 管理がしやすいのがメリットです。

●屋外で育てる場合

ガーデンシクラメンや原種シクラメンは屋外で育てることもできます。 真夏の直射日光を避けた比較的日当たりのいい&風通しのいい場所がいいでしょう。

●植え付けのやり方

地表から2㎝ほどシクラメンの球根の頭をだして植え付けます。

●水やり

シクラメンの水やりは直接茎や花に水があたらないように土にかけるのがポイントです。 シクラメンは湿気に弱いので直接かけてしまうと腐る原因になってしまいます。

底面給水も推奨されていて鉢に小窓がついているタイプのものもありますが、その場合でも月に 1度は地表にかけるようにしましょう。

ずっと底面給水をしていると土の中にたまった老廃物を吸い上げてしまうので、底面給水をする 場合でも定期的に土の上から水やりをしましょう。

花や茎に水があたってしまうのではと不安になるかもしれませんが、ほんの少し濡れる程度であ れば大丈夫です。

水やりについては詳しく別記事に書いているのでこちらもご覧ください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

シクラメンはとても美しく魅力的な花なのでぜひ参考にしてガーデニングを楽しんでみてください。 最後までお読みいただきありがとうございました。




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